あんずのくに

あなたに新しい気づきがありますように♪

好きなことをして生きていこう

MY詩集って知っていますか?

 MY詩集とは1972年にアマチュア詩人たちの発表の場として創られた月刊誌です。私が学生の頃は書店の雑誌コーナーに並んでいました。

 作詞家に憧れていた私。「出版社、メディア関係者、作詞家、作曲家にも読まれている」とのうたい文句に惹かれ、20歳になってから数年、MY同人として活動させていただいていたのです。 編集長の須田作次キャップは元小説家で芥川賞候補にもなったことのある方だったそうですが、当時はスマホもパソコンも持たない時代で、キャップが何者なのか知る由もありませんでした。編集部の熊谷ゆきさんも長い髪に猫の耳をつけた自画像が印象的な方。MY同人を毎月1人ずつ紹介していくコーナーでお世話になりました。


f:id:Lizdiary:20220918155003j:image

夢の全国出版

 同人として詩の発表を重ね、全国各地の集会にも参加しました。京都、神戸、名古屋へと出向き、作品とペンネームでしか知らない同人仲間との出会いは心躍る瞬間でした。東京集会に参加したらキャップにもお会いできたかもしれませんが、タイミングが合わず逃してしまいました。

 そんなある日、書店をぶらぶらしていた私はハッとします。山のように並んでいる本のうち知っている作家さんはほんの少し。あとは知らない人ばかり。こんなにたくさん本を出している人がいるのに、なんで私の本がないの?..と.。そうだ、同人の先輩たちは本を出している。私も詩集を出そう!

 それから夢中で原稿を書いて審査を受けた結果、出版費用の半分は出版社持ち、残りの半分は自費でというハーフハーフの契約で、あっさり全国出版の夢が叶ってしまったのです。詩集は厳しい分野だから売れなければ半年で処分されると説明がありました。いいんです、それで。売ることが目的ではなかったのですから。

f:id:Lizdiary:20220918085317j:image

幸せだと書けない??

 結婚、出産、子育て、転職、引っ越しと忙しい日々の中で詩を書くことから遠のいていた私に、8歳になった息子が聞きました。

「おかあは今まで何してきたん?」「おかあは本を出したことがあるよ」とっさに出ました。笑 「嘘やろ?題いうてみ」「夜明け前に帰ろう、名前は青山ちょこにしてあるよ」「あ、ほんとにある!」

息子がちょいちょいっと検索した画面には詩の風船ブックスシリーズの売上ランキングが載っていて、私の本がなんと第4位になっていたのです。...すごい!売れとったんや。処分されてなかった。そして買ってくれた人がいる。驚きと感動に浸っている間もなく、その話は数分で終わりました。笑 娘には何も話さないまま、家族のために生きる!という日々がその後10年間続いていったのです。

子供との時間を大切にしたい、幸せだと詩は書けない。子育て中の私はそんなふうに思っていたのでした。


f:id:Lizdiary:20220918155253j:image

私が私でいるために

 シングルとなり3年目。息子が22歳、娘は24歳になりました。子供たちが同人だった頃の私の年齢になったなんて不思議です。笑 

Wワークにも慣れ、あんずと娘との生活も安定してきたとき、友人たちが口を揃えて「久しぶりに本を読んだよ!懐かしかった〜」と言うのです。みんな子育てを終えて余裕ができたんだな、私も読んでみようかな。20代の私は何を考えていたんだろう?

 押し入れの奥に眠っていた本を読んで、本当に驚きました。私はちっとも変わってない!人生いろいろ経験してきたはずなのに、なんで?...いや、ちょっと待って。一周回って元の私に戻った気がするな。元の気と書いて元気、やっと元の私に戻れたんや!...そう思ったら、無性に書きたくなりました。今なら自由に時間を使える。PCも買える。あんずだっている!笑 ずっとやりたかったブログを始めよう。

 MY詩集に夢中だったあの頃、青春の真っ只中で私は幸せでした。幸せでも詩は書けるのです。きっと、夢をみること、夢を叶えることを教えてくれたMY詩集からのことずてです。

 私が私でいるために書くことをあきらめない。好きなことをして生きていこう...。


f:id:Lizdiary:20220918155318j:image

はじまり

もうあの頃の私じゃない

あんなふうにならない

そんないまの私が周りを固めてるのに    

手をのばして 

いちばん奥にいる私に触れてくる    

そんなあなたと出会ってしまった

それは 恋のはじまり


f:id:Lizdiary:20220809225955j:image 

はじめまして、あんずです。

ようこそ、あんずのくにへ...